余命を宣告されてから、凡そ4ヶ月。

気が付けば、私は病院のベッドの上にいた。



「……ん」

「由仁ちゃん……?」



微かに開いた視界に心配そうな表情を浮かべた松風先生が現れ、漸く状況を理解する。

そうか、倒れたんだ私。

松風先生がいるから、恐らく校内で。



「私……いつ……?」

「覚えてないのね。体育の時間よ。取り敢えず皆には、貧血ってことで通してあるわ」

「すみません、わざわざ……」



体育に参加したのは覚えてる。

最近調子がよかったので、大丈夫だと思った――けど、駄目だったんだ。



「……由仁ちゃん。由仁ちゃんは――……」



松風先生の言葉を遮るように病室の扉が開き、主治医の先生が中に入ってきた。