ガチャッ。



あっ、やっべぇ!


父さん帰ってきた!!



「ちょっ、母さん!父さん帰ってきた!」



隣に寝そべる母さんをたたき起こす。


………叩けないけど。



〔きょ…?〕



とりあえず枕を投げてみるけど当たり前のように透過。



落ち着け俺!


今のは玄関の鍵が開く音じゃなくてガレージのシャッターが開く音だ!



「あぁあ…!」



でも父さんが入ってくるのも時間の問題!


俺は起きあがって愛里の部屋に向かった。