突然の大集団に、少しあっけにとられる。全員、水色っぽい色(あさぎ色と言うらしい)に白色のだんだら模様の羽織を身につけていた。
ああ!新選組か!どっかで見た事あると思ったぜ。
ゲームだとピンチの時助けてくれる、スケットだった。
ふいに「藤堂さん」の目がこっちに向いた。

「なぁ、こいつ新入り?初めてみるなあ」

声を掛けられて、かなりどきりとした。菊池さんが答えた。

「へぇ、数日前からです。なかなか良い奴でしてね。中谷仁ちゅうんです。」

「ふうん、仁、ね。よろしくな。オレ新選組八番組組長、藤堂平助。
 オレら新選組はココでよく隊服を洗濯してもらうんだ。」

ここのお得意様か。でも今日は洗濯を頼みに来たわけじゃ無いのか?
洗濯もの届けるだけで、こんなに大勢では来ないよな・・・。
っていうか、こんなに小さい奴でも組長になれんのか。
新選組って一体どういう組織なんだよ・・・。

「はあ、よろしくお願いします・・・?」

とりあえず、社交辞令?っていうのかな、握手しようと、手を出した。
すると、「藤堂さん」は握手じゃなくてハイタッチをした。
バシン、と音がして、ジンジンとかなり手が痛かった。