次の日、総兄と空兄に場所を教えてもらった屋上には行かず中庭で授業をサボっていた


『総兄と空兄、まだかなぁ』

中庭のベンチに座り兄達を待つが来る気配がない

アイツらが来るって言ったクセに…



はぁ。と溜め息をついた時


1「ちょ、あれ安形華羅じゃね?」

2「おっ、ホントだ」


近くで私の名前が呼ばれた
後ろを振り向くと二人の男が私の方へ寄ってくる



無視してまた前を向くと


2「華~羅ちゃんっ」

肩に手を置かれた


『はい?』

返事をすると私の前に回り込みしゃがんで喋りかけてくる男二人


スリッパの色からして三年


1「一人でサボってんの?
昨日転校してきたばっかなのにいいの??」

『大丈夫です
人を待ってますし』

笑顔で返す

1「でも全然来ないじゃん」

2「俺達とサボろうよ
ここよりも、空き教室の方がいいし」

下心丸見えな笑みを浮かべながら話しかけてくる男達

私を誘い込んでヤろうとでも??


『でも、待ってる人いるから』


2「えー、でも華羅ちゃんともっと話してみたいんだよねぇ

…じゃあさ、今夜あいてる?」


『ホテル、行くんですか?』


私の返事にニヤッとして顔を見合わせる男達だが


『ごめんなさい、あいてないです』