目が覚めた。

・・・

外は雨。

夜が明けきれていないせいか、

はたまた雨のせいか、

外はまだ闇に包まれていた。

・・・

その暗闇が、

なんだか怖くて、

航にしがみ付くように抱きついた。

「・・・どうかしたのか?」

・・・

目をこすりながら、

航が優しい口調で問いかける。

「・・・なんでもない、でも・・・

ギュッて、して」

・・・

小さな声で呟いた私の声に、

応えるように、

航は私をギュッと抱きしめた。

・・・

安心する。

私にはもう、

航は、なくてはならない存在だ。

航がいなくなれば、

私は私じゃなくなる。

そう思えてならない。