昼間は騒がしかったこの廊下も今はしんと静まりかえっている。



放課後の教室。



もう誰もいないだろうと思って勢いよく開けたドアの向こう側には―――……




「…………っ！」




頭が真っ白状態ってこういうことを言うのかな。


早くこの場から去った方がいいと頭では分かってるのに足が動いてくれない。




“ごめんなさい”

　


のどの奥でつっかかって声も出ない。




どうしよっ……！
なに、この状況。




教室にいたのは同じクラスの男子と見たことない派手目な女子。


いい感じの雰囲気の二人。
なんて、空気読めない子なんでしょうわたし。



２人の冷たい視線に耐えられなくなってわたしは一歩後ずさった。