「おはようございます。」
大きな声であいさつして、拓真君は撮影の行われるスタジオに入っていった。
私はと言うと、拓真君の数歩後ろをちょこちょこついてく。
さっき気づいたけど、拓真君はシャワーの時に染めてた金色を全部落としてた。
だから、今は今までと同じような黒髪に戻ってる。
「拓真、珍しく早いじゃない。」
「ちょっといろいろありまして。」
「色々って何よ?…って後ろにいるの七海?」
「久しぶり、お母さん。」
「本当!七海、いつでも帰ってきていいのよ!?」
「う、うん。」
久々には家にも帰ってみようかな…
今度拓真君に相談してみよう。