「麻結、どうしたの!?」


朝から梨々花の驚くような声。


梨々花の方を向くと心配そうにあたしの顔を覗きこんでいた。


「目、真っ赤に腫れてるよ?」


「え!?本当?」


あたしは慌てて鏡を出して自分の顔を見る。


確かに目は赤く腫れぼったくなっていた。


これじゃ、泣いたのかがすぐに分かってしまう。


「昨日何かあったの?」


「……」


あったは梨々花に沈黙を返す。


「もしかして、祥と何かあった?」


その質問にこくりとうなずく。


「麻結を泣かせるなんて許せない!アタシちょっと、祥のこと殴りに行って来る」


「え?ちょっ、ちょっと待って!ちゃんと……話すから」