「あ、あのさ、好き……なん、だけど……」


あたしは電話越しに言葉を紡いだ。


人生で初めての告白。


緊張で速くなる鼓動を聴きながら、あたしは返事を待っていた。


その沈黙がとてつもなく長く感じて、頭がクラクラする。



『俺も、お前のこと……前から好きだった。だから、その……』


『付き合おう……』


彼が照れながらあたしに言った。



あたしに初めての彼氏が出来た瞬間だった。