【拓斗SIDE】




ー今は昼休み。





「す、好きですっ!付き合ってくれませんか?」





告白の真っ最中。




前の俺ならOKした。


でも残念。


今の俺にはあこしか見えない。





「悪ぃけど付き合えねぇわ。じゃあ。」



俺が帰ろうとすると、




「待って!」


「あ…?」


「何で付き合ってくれないの⁉」



「意味わかんねぇんだけど。」



「前は誰でもOKしてたんでしょ?」



なんだこいつ…?





「とにかく俺はお前と付き合う気ねぇから。」



「何で⁉ 好きな人でもいるの⁉」





はぁ…。




「何でお前にそんなこと言わなくちゃな
らねぇんだよ。」




「あたし、顔だって悪い方じゃないでしょ?」




何でこいつこんな自信満々なんだよ。



それに比べてあこのあの自覚のなさ…。

あんなかわいいのに気づかないってどうゆうことだよ。



あこを思い出してフッと笑うと、




「えっ!付き合ってくれるぅ?」



そういう意味じゃねぇし…。


この女、マジで面倒だな…。




「俺、好きな奴いんの。だから無理。」




「えっ、誰⁉あたしよりかわいい子?」




「お前の1億倍かわいい奴。俺、そいつ意外眼中にないから。以上。」





するとその女は悔しそうな顔をして、


「それってあの松浦あこって子?デートしたんでしょ?」



「お前に関係ねぇだろ。」



「やっぱりそうなの⁉」



「さぁな。」



俺はそいつを残して教室に向かった。



はぁ…。あいつのせいで昼休み潰しちまった。





なんか…、




めちゃくちゃあこに会いてぇな