部屋につくと、まずアイスを開けた。
付けてもらったスプーンで、一口ずつ味わう。
おいしいなぁ。
完食すると、今度は本当のご飯だ。
コンビニで暖めてもらったはずのお弁当が、すでにひんやりしている。
しかし、下に降りて電子レンジを使うのもめんどくさい。
背に腹は変えられないと、冷えたお弁当をもくもくと食べた。
あー、このエビフライおいしいなぁ。
こっちの卵焼き、甘くてなかなかいける。
黙ってもくもくと完食し、手を合わせる。
神様への感謝は忘れてはいけない。
「ごちそうさま。」
ぼそりと呟いて、空き箱をゴミ箱へ放り込む。
ふと、さっきのDQNのことが気にかかる。
ヤツは溶けたアイスを持ち帰ったが、アレを食べるのだろうか。
もしそうなら、あいつは食べ物を大切にするいいDQNだな。
というか、中々イイヤツだったのかも。
少し、というかかなり強引ではあったけれど。