彼との再会は変わらない毎日に突然訪れた大きな変化だった。


「川原?」

安田さんの家へ向かう途中のあたしを呼び止めたのは、見覚えのある男の子。

あのときのことや思いが甦る。


「…難波くん…」


そこにいたのは、あのときよりも少し大人びた難波くんだった。


「あ…久しぶりだな」

会ったのは中学を卒業して以来。

「そうだね…」

嫌いなわけじゃない。


ただ、結衣が死んでから難波くん自身も罪悪感を感じているようで、話しかけてこなかったし、あたしも話しかけなかった。

結衣が死んだことと難波くんは何の関係もないのに、どこか気まずくて会うことを避けてた。


「…元気そうだな。」

「うん…、難波くんも元気そうだね。」


背はあたしよりも遥かに高くなった。

部活をやってるみたいで色だって黒くなったし、体つきだって男らしくなった。