俺は、穂波幸大(ほなみこうだい)



歳は、今年で26。




「せーんせ♪♪なーにしてんの???」


そう甘ったるい声で俺に話しかけてくるのは、女子生徒。


ここ、体育教官室なんですけど。

仕事してんに決まってんじゃん。



そう思いながらも、俺は明るく生徒の返事に答える。



「仕事だよ、仕事。お前らの成績つけてんの~。さ、ほら良い成績つけてもらいたかったら、教室に戻って勉強しなさい」




「えーっ(笑)体育は勉強と関係ないじゃーん」


しつこく残ろうとする生徒に少しイライラが募る。


「関係あるの。またな~」


ガチャ。


生徒の返事をまたずに扉をしめる。