シュッ…

「着いたか」

「ん…」
あ、リオが起きた…

「起きたか?リオ」

「え?…誰?」

…そうか…記憶…ないんだ

「俺はシン、魔法使い」

「魔法使い?!凄いね!あたし…」

「?」

「あたし…あたしって誰?」
名前の記憶まで無いのか…

「あなたはリオでココロ王国の姫です」

「姫?あたしが?」

「はい」

「そーなんだ、ありがとう!」

「いいえ」

「そういえば、どうして貴方があたしの事を知っているの?」

「俺はリオ姫の友達で、今あなたは記憶を失っているのです。その記憶を取り戻すべく今旅に出ています」

「…」

「どうしました?リオ姫」

「あたしとあなたは友達なんだよね?」

「はい」

「じゃあ敬語と姫呼び禁止!」

「え?」

「いくらあたしに記憶がなくっても、友達は友達敬語禁止!あたしはシンって呼ぶから
シンもリオって読んで!」

「わかりま…分かった」

「へへっ」