瑠愛side

AM6:30

ピピピ ピピピ...
カチッ
「ふわ〜…んん」

「瑠愛ー?起きなさーい?」
お母さんか…いいや、眠いし 無視しちゃえっ!


「瑠ー愛ー?遅刻するわよー?早く起きないとお母さんが朝ごはん全部食べちゃうわよっ?」
あぁ…我が母よ…朝からずいぶんとテンションが高いようで…

起きるか。

「んー。眠い。」

よっこらしょっと…
瑠愛はおばさんなのかも

新しい制服に着替えて
軽く学校に行くための支度をしてリビングへと向かった

そうそう!今日から瑠愛は高校生なのですっ!テンションあがるなぁ

「なににやけてるの?瑠愛姉?朝から気持ち悪いんだけど」

はへ?

「あぁ〜大河か 」

「なんだよソレ 朝から気持ち悪いって言ってるんだけど」

なぬ〜?
失礼なヤツめ!お姉ちゃんにむかってそんなことをいうとは…

この失礼なヤツは瑠愛の二つしたの弟、三日月 大河(ミカヅキ タイガ)
サッカー部のエースでモテてるらしい。
この性格でモテるとか鼻で笑っちゃうぜっ。


「あのねー!瑠愛は懐かしい土地で新しい学校に通えて嬉しいんだよ!しかも、青春し放題の高校だよっ?やばぁい!!!」

「はいはい。瑠愛姉の相手してたら学校遅刻しちゃうからもう行くね」

そう言い残してさっさと玄関をでてってしまった

なんなんだ!朝からムカつくヤツだ

「瑠愛ー?いつまでも玄関に立ってないで早くご飯食べちゃいなさい」

「お母さんおはよ。今食べる」

そう言ってリビングに行くと、ソファでお父さんが新聞を読んでいた。
「あ、お父さんおはよ。」
「あぁ、瑠愛おはよう。」

お父さんの名前は三日月 風輝(ミカヅキ フウキ)。それからお母さんの名前は三日月 愛華(ミカヅキ アイカ)。
うちには、お父さんとお母さん、あと大河と瑠愛、それから犬のちいがいる。ちいは小型犬で真っ白なチワワ。家族全員で溺愛中だ(笑)
一応、お父さんは大きな会社の社長だ。お母さんもどっかのお嬢様らしい。だから、うちはお金持ちになるのかな?

「あ!そういえばお母さん、大河なんであんな早くに学校行ったの?」
「え?だって大河は前の学校に行き続けるから、早く家出ないと間に合わないでしょ?」
「あぁ。そっか!でもなんでここからだと通学時間2時間近くもかかるのに、こっちの学校にしなかったんだろ?」
「さぁ?」
「あ!もしかして好きな子がいるとか(笑)」
「まぁ、大河ったらやるわねっ♪」

「愛、そろそろ仕事行ってくるな」
瑠愛の親はお互いのことをあだ名で呼んでいる。
「風、行ってらっしゃい」
「瑠愛も高校頑張るんだぞ」
「はーい」

ふと、時計を見ると7時だった。
「ほら、瑠愛も早くご飯食べちゃいなさい」
「うん!」
そう返事をして椅子に座りご飯を食べようとすると、なぜだかお母さんが正面の椅子に座ってこっちを見てきた

「どうしたの?急に」
なんかニコニコしてるし
「え?話してもいい?」
なんなんだ?
「どうぞ。どうぞ。」
「そう?じゃあ話すわね。瑠愛、永遠くんって覚えてる?」
誰っ?
「と わ くん?」
「覚えてないかー…えっとね、永遠くんっていうのはね、お母さんとお父さんの友達の子供なの」
それがどうしたんだ?
それから、お母さんからその永遠くんっていう子の話を聞いた
ただ、やたらと長かったのでまとめると

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永遠くんというのは男の子で瑠愛と同い年。
この近くに住んでるんだって。
永遠くんもお金持ちのお坊っちゃまらしい。
瑠愛んちがここら辺に住んでたときは、何回か遊んだことがあるんだって。でも、瑠愛んちが引っ越してからは一回も会ってないらしい。
ここら辺に住んでたのは瑠愛が小学生低学年くらいまでだから永遠くんのことは覚えてないのか。
でも、お母さんがいうには永遠くんとはとっても仲良くなって
『永遠、瑠愛ちゃんとけっこんするー!』『うん!瑠愛、永遠くんのおよめさんになるー!』とか言ってたらしい。
だから、ここに戻ってきて、また会うのがお母さんはとっても楽しみらしい……
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って
「えぇぇぇぇぇぇぇー!?」
けっ結婚!?
「なによ。うるさいわねぇ」
いやいやいや、お母さんよ
「瑠愛たち結婚の約束なんかしてたの!?」
「ん?そうよ?」
その後、お母さんは「後で永遠くんちに
電話しよ〜♪」
なぁーんてことを言っていた。
嘘でしょ…
なんか会いたくないんだけど。
うん。いつまでもこんな事考えててもしかたない!せっかくの高校生活、永遠とかっていう人の事考えてて、めちゃくちゃにしたくない!第一印象は大事だもんね!
ご飯を食べ終え、洗面所で胸より少し下くらいの髪の毛を軽く巻いてナチュラルメイクをして学校に向かった。