ケータイ小説 野いちご

俺様社長は左手で愛を囁く

1.その左手は…
冬美side

パサッ。

机に置いていた手帳が、

下に落ちた。

・・・

「落ちたわよ、冬美」

そう言って手帳を拾ってくれたのは、

大学からの親友であり、

私の部下。沢辺美香(30)。


・・・

「ありがとう・・・」

私は微笑み手帳を受け取ろうとした…が、

美香は、手帳の中の写真を見て、

眉をひそめる。

・・・

「まだ、園田先輩の事、

忘れられないの?」


・・・その言葉を聞き、

私の微笑みは、一瞬にして消えた。


「忘れないわよ・・・

忘れられない」


園田 洋介(32)。

私の二つ上の先輩で、私の彼氏だった人。

私は今も彼の事を、

忘れられないでいた。

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