ケータイ小説 野いちご

俺様社長は左手で愛を囁く

1.その左手は…
翔side

今宵、

オレは想い人を手に入れた。

毎日見る彼女の、

毎日、毎時間違う表情。

その顔を、この目に、そしてこの頭に、

焼き付けてきた。

・・・

仕事も優秀、

容姿端麗。

そんな彼女を誰もが尊敬し、

憧れていた。

同じ部署の人間も、そうでない人間も、

彼女に惚れない男はいなかった。

・・・

少しでも近づきたくて、

姑息な手を使った。

コーヒーに睡眠薬を入れて、

彼女を自分の腕の中に…

・・・

夢うつつの中、

オレに抱かれる彼女は、

仕事場では絶対に見せることのない、

甘い表情を見せた。

その顔に、惚れ直した。

・・・

夢から覚めれば、

オレの事など、見向きもしない。

それは覚悟の上だった。

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