ジリリリリリリリリリ─────!!!



朝6時。

けたたましい音の目覚まし時計の音が独り暮らしの我が城に響き渡る。





「……ねむ」





そんな独り言を呟きながら冷蔵庫を開けた。


親に買ってもらった独り暮らしとは思えない程の大きな冷蔵庫。



ここのマンションの高い家賃だって、私学の高い学費だって、毎月の生活費+お小遣いまで親に出してもらってる。



大学に入ったって、うちの親は全部出してくれると思う。




お金には困っていないから、バイトする必要なんてなんにもない。




あの日晴は『やめてる方が懸命だと思う』そう言った。

怒ってるような、困ってるような、顔をした。



それって、やっぱり自分のバイト先にまで乗り込んで来られたくないからだよね?




ただでさえなくても朝の屋上にも勝手に乗り込んでいっちゃってるのに、これ以上晴の生活に踏み込んじゃ、晴に友達でいたくないって思われるかもしれない。





それだけは絶対イヤだって思う。




っていうか、あたしはこの間友達宣言したけど、晴からは友達なんて言われたことないんだった。


友達なんて思ってないのかな?




ミルクティをコップに注ぎながら溜息を漏らした。