ドタバタとして迎えた文化祭。
まぁ、当日の朝まで大騒ぎしてたが、何とか間に合って、私らの出し物は開始した。

だけど、私と歩は、文化祭の審査員だったから、午前中は審査に回って、午後、出し物のある仕事をすることになってる。

「さぁ?
どこから回る?
2年から?3年から?」
と、私は、文化祭のパンフレットを広げながら、隣に居る歩に聞いた。
私の学校の文化祭は、一般公開してないから、平日に行われる。
だから、文化祭に来るのは、卒業生やPTAや退職した先生等学校関係者しかいない。
まぁ、思ってよりは小さい。
しかも、審査員は、クラスで2人選ばれ、自分の学年以外の学年や出店をしてる部活を審査する。
だから、必ず、全部回らなきゃならない。
だが、そのための出費も出る。
まぁ、ともかく、全部回らなきゃならない。

「3年から上がっていけばよくない?」
と、歩は、PTAが出してる出店で買ったみたらし団子を食べながら、答えた。

「そうだね。
じゃあ、行くか。
てか、3年なら、早くいくぞ!
なんか上映会やるとこあるから!」
と、私は、歩の腕を掴み、急いで3年生の階に向かった。