奏side


『ウッソーー!じゃあ、就職きまったのね!?』



電話越しから、お母さんの大はしゃぎする声が聞こえてくる。



あれから1ヶ月後。

俺はバイト終わりの帰り道、実家に内定の報告の電話をした。


悩んだ末、

俺は親父が紹介してくれた、あの社長さんの会社に就職することを決めた。


社長さんも、喜んでくれた。






『良かったわ…本当に良かった』

「…泣くなよ(汗)」


お母さんは、話しながら泣き始める。

俺は若干恥ずかしくなりながら、携帯を耳にあてていた。





「親父は?いる…?」

『今日は飲み会でいないのよ。もうこんな日に限って…お父さんてば、本当タイミング悪いんだから…』

「そうなんだ…」


親父が紹介してくれなかったら、

こんなに早く内定決まんなかったよな。