「かんぱーい!!」


「いえーい!!」


夏休みも終わりに近づいた頃。

私たち四人と、航太の大学時代の友達を交えて、飲み会が開催されることになった。

えーっと、合コンメンバーは、女子は、麻友理と綾子。

男子は、佐藤君と紺ちゃん。

そして、親睦会メンバーは、梨花と未来くんに、航太と私。


『合コン』というにはちょっと緩いのかな?


それでも、綾子は、この出会いに賭ける!!って騒いでいたし、麻友理も意外と楽しそうに絡んでいた。


佐藤君は体育会系らしく、男らしい感じ。
しっかりこの場を盛り上げていた。


紺ちゃんは優しそうで、穏やかな感じの人。
みんなを気遣いながらも、全然出しゃばらない。
大人な雰囲気を醸しだしている。


「やっぱりみんな、麻友理狙いだよね…。」


「うんうん。
麻友理ってさ、独特の雰囲気、あるよね。」


「りょうちゃんて、美人じゃない?
あの綺麗オーラってさ、男の子の方が気圧されちゃうのかな?」


「綾子ちゃんは、男、いっぱい囲ってそうに見えるからなぁ。」


「ええっ。
りょうちゃんが一番、堅いのに…。
派手な美人って…損だよね…。」


「綾子はね、余計なところに気が付くのよ。

…あ、見て。
あのさりげないビールの注ぎ方っ。

小料理屋の女将かって。

ああいうところが、駄目なのよ。
男が、退いちゃうのっ。」


「…りょ、りょうちゃん、ファイトぉ…。」