ケータイ小説 野いちご

【短編】異端の二人

青年の正体

「おい、ナナ! しっかりしろ!」


タカが大声で怒鳴り、ナナの思考回路は再び活動を開始した。


「怒鳴らないでください」

「ごめん」

「それと、冗談はやめてください」

「冗談? ああ、僕が人間じゃないって話か。冗談ではないよ」

「うそ!?」

「僕の心が読めない事が何よりその証拠だと思うけどね。そもそも、僕には“心”というものがない」

「そんな……。あなたはどう見ても……」


“人間にしか見えない” そう言おうとしたナナだったが、最初にタカを見た時、人間ではなく人形のようだと感じた事を思い出した。


(この人、もしかすると本当に人間じゃないのかも……)


「僕はね、世界的なロボット工学の権威である天馬博士、つまり君のお父さんが造ったアンドロイドなんだ」


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