次の日、いつもと変わらない


想司君が夜ご飯を食べに来る


私も、昨日の事は何も言わない


想司君の右手の拳が少し腫れている


やっぱり、想司君だったんだ…


ご飯を食べ終わって食器を片付ける


想司君はテレビの前で何かゴソゴソしてる



『まりあー、洗い物終わったか?』



カウンター越しに想司君を見る


こちらを見ずに何かゴソゴソしてる



『終わったけど何?』



タオルで手を拭きながら


想司君に近づく


目を輝かせた想司君が


私に向かってコントローラーを投げる



『鉄拳、勝負しようぜ!』


『……』


『ほーら、早く来い』



ソファーにドカッと座り

自分の横をポンポンと叩く