「浴衣?ないぞ」



……だよなぁ







皆さんお早うございます、夏祭りです

浴衣があるか確認したところ、ないとのこと


「買いにいきゃいーじゃん」

『…そこまでしていらない。ってか着たくない。できれば』

「はー?折角だし、着ろよ。買いに行け!」

『いや、オレわかんねーし。浴衣とか』




五月蝿い執事だな、まったく

なきゃないで良いんだよ



軽く朝食を済ませたオレは執事と会話しながら、仕事を進める

今日の埋め合わせって訳じゃないけど、溜まったらいやだしな




「俺が行きたいとこだけど、出掛けると怒られるからな〜………あ、葉月様と行けよ」

『は??』

「葉月様と和解したんだろ?兄弟水入らずで行けば?」



兄弟じゃねーよ。兄妹だわ



執事は以前は葉月兄さんの専属執事だったらしい

なかなか仲良かったらしく、兄さんの事をよく理解している


そして、オレと葉月兄さんの仲を心底心配していた数少ない内の一人だ



「よし!そうと決まれば言ってこよーっと」

『え、おい、ちょっ待て!』



時すでに遅し…

オレがパソコンの画面から目を離したときにはすでに執事は部屋にいなかった



なんなんだ、あのアホは

つか、兄さんも忙しいんだから、そんなんに付き合う訳が………ガチャッ


「行くってよ!」



ないと思ったんだけど…