ケータイ小説 野いちご

“またね。”

第1章+始まり+
2度目なら


「ほんとにねぇ。なんであそこで聞けないかねぇ」

1週間経った今でも痛いところをついてくるふたり。

ケラケラ笑う隆志の肩を、力いっぱい叩く。

「ほんとうるさいわバカ!もう知らない。隆志にはもう何も言わないからっ」

「冗談だって。高校入ったらまた会えるもんな」

いじける菜摘の頭を、隆志がポンポンと軽く叩く。

「…うん。そうだよね」

やっぱり、もう高校に入るまで会えないよね。

その頃には菜摘のことなんか忘れてるだろうな…。



窓側の最後列という特等席に座り、頬杖をつく。

気温は低いけれど、太陽の日差しが心地いい。



“またね”



グラウンドで走り回る下級生を眺めながら

小さくため息を吐いた。




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