屋上のドアを開けると心地いい風が吹いていた。 お互いなんか気まずい。 そんなとき、栞凪が口を開いた。 「………あたしの名前、知ってたんだね」 あぁ、そっか。 さっき始めて呼んだんだ。 直接、栞凪に。 「当たり前。彼女の名前、普通忘れっか?」 あぁ、恥ずかしい、めちゃくちゃ恥ずかしい。 とうの栞凪も踊ろいたように目を丸くしていた。