なんて・・・嘘です。
本当は心がえぐられるように辛くて、あなたに触れたくて、あなたを奪い去りたくてでもできなくて。


そんなに強い男ではないようです。



あなたが目の前にいて抱きしめることができるのなら
もうこれ以上の幸せはない。



でもそれは僕の勝手な望み。




あなたを包み込む安心には僕はなれない。



僕たちは別の方向へ歩いたほうがいいのかもしれないね。
いつもマン喫から別れる時みたいにそれぞれの道を。




でも…最後まで往生際の悪い僕は、あなたへの思いをこの小さな紙切れに託します。見つけてくれなかったら違う人に思いが届くのかな。


フフフッそれも僕らしいのかな。



僕は紙っぺらに思いを込めマン喫を出た。


ビルの上で微笑む幻想の僕に思い切り睨みをきかせ歩いた。