桜がヒラヒラと舞い落ちる中、春恒例の式が始まった。 『新入生、入場』 司会の人の声で体育館に入ってきた新1年生。 「………流石、鳳来だね」 入ってくる人のほとんどが不良。 頭の色もカラフル、ピアスもたくさんついている。 「まあ、不良校って言われてるからね」 呆れたようにため息をつくと、朔は新入生を見ながら苦笑する。 だけど、これが普通だと思い始めた私も鳳来に染まってきているな。