「あのね、瞬兄ちゃんのためにクッキー作ったんだ!食べて食べて!」
「…瑠衣が作ったのか?」
「えっ、瞬兄ちゃん知らなかったの!?
今までにも姉貴の部屋に遊びに来てたとき作ってたじゃん!」
「あー…すまん」
「もういいよ、瞬兄ちゃんの馬鹿!」
「瑠衣…機嫌直せって…な?」
「…しょうがないな…」
少しムスくれる瑠衣に優しく撫でる瞬、その光景はラブラブなカップルに見えた。
………って、私の物語だよね、これ!?
「ちょっと待ったー!」
私は二人の間に押し入った。
「ゎっ!…姉貴…、どうしたの?」
「っ、凛…?」
「…あ…なんでもない…」
へ、変なことしちゃったなぁ…
私は羞恥に頬を赤く染め、身を引いた。