「遥…お前が降りてくれ…」




「亮太…でも…」



「いいから早く…」




「わかった…」






「決まったみたいだね…やはり遥が降りるか…」



遥はゆっくりとプレス機から降りようとする…




俺はここで一世一代の賭けに出た…



ヤツが遥に視線を向け…油断したところを…



バンッバンッバンッ!!!





俺は奴目掛けてハンドガンを出来る限り発泡した…



弾は一発奴の手に当たり奴は怯んだ…その隙に俺は遥を抱えプレス機から飛び降りた…



そして残り一つの手榴弾を奴に投げた…



「貴様ら許さん…」


奴は最後にそう叫び手榴弾の爆音と共に消えた…



その衝撃で工場の柱が折れ…



工場が崩れ始めた…俺はまた遥を抱き抱え…さっき侵入した窓から遥を出し、そして俺も降り急いで車に飛び乗りその場を後にした…