毎日変わらない日常。

  そんな日々の中で貴方と出会って大きく私の中の世界が変わった。



  「 ほんと 、あんたって恋に興味なしだよね。」


  そう頬づいて話すのはあたしの親友の春美。

  彼女の言ってることは合っている。

  確かに私には恋なんて今は興味がなかった。


  「 当たり前じゃん。 小さい頃から一回もしたことないよ。」


  物心がついた時から恋なんかしたことがない。

  普通ではありえないかもしれないけど本当のことだった。


  「 そんなんでよく生きてきたな。」


  「 仕方ない。 いい人いないんだもん。」


  春美には彼氏がいる。

  しかも先輩。

  付き合い始めたと聞いたときはびっくりした。

  その先輩は学校の中でもかっこいいと噂されている人だったから。


  「 結衣もいい加減見つけてよ 。 恋話ができないじゃん。」


  「 そのためにですか …」


   結衣っていうのは私の名前で。

   桜木結衣と書く。



   すると昼休みを終わらせる鐘が鳴り響いた。

   春美が席に帰っていく姿を見て一つため息をついた。