仕事を終え、自宅へ向かう。


今日から自宅に護衛兼補佐役が住むと言う。


今まで護衛、秘書、家政婦と

数え切れないほどの人間を雇って来たが、

どいつもこいつも使い物ならねぇ。


イチイチ俺の顔色を窺うし、

女性秘書を雇えば色仕掛け。


玉の輿に乗りたい気持ちは察するが

この俺以外の男でやってくれ。


立場上仕方ないのかもしれないが、

24時間俺の周りをウロチョロされるのも腹が立つ。



親父もお袋も考えたよな?

1人の男で賄わせるとは…。



けれど、本当に料理や掃除も出来るのか?


もしダメだったら俺が困る。


だって、俺がそいつをクビにしたら

俺はどこの馬の骨とも分からない女と

無理やり結婚させられるんだから。



それだけは……勘弁。


少しくらい食事が不味かろうが

絶対、我慢してみせる。