彼女が連れてきたのは…

公園のすぐ近くにある病院だった。


さあ、入って。

彼女が非常用ドアを開ける。

年末だからなのか、
病室の明かりも少なく薄暗い。

彼女のあとをこそこそ、ついていく。

彼女がこっちを見て指をたてて、

しーっ、て合図をする。

彼女の後ろを忍び足で病室に入る。

病室の電気は消えていた。

彼女が口を開く。

まだ起きてる?

うん、起きてるよ。

男性の声がした。