それは突然だった。

「はぁ!?今、なんて!?」

 私、携帯のマイクに向かって絶叫。

 スピーカーの向こうで電話相手の海も絶叫した。絶叫の原因は私の絶叫。

「だからー、幸助と付き合うことになったの!」

 海が幸助とねー。

 お似合いだって言ってあげたいけど…私には無理かも。

「…へ、へー。そうなの、よかったね…あははは」

 心に思っていないことを言うと私はシドロモドロになる。

 絶対怪しまれてるな、と思いながら私は海の返事を待った。

「ホント!ありがと、美里!」

 本気にしてる…。

 私は耳を疑った。

 私と海、何年の付き合いよ?少なくとも小学校の時から親友なんだけど…?なんで嘘だって気付かないわけ?