ケータイ小説 野いちご

エンドレス・ツール

05. パラボラとなって

目を開けると、見慣れない天井が視界に入った。


あれ、なんでだっけ……。


ぼーっとした頭を必死にフル回転させると、昨日翔さんの家に泊まったのだと思い出した。


……やましいことは、何ひとつなかったけど。


所詮、現実なんてそんなものだ。


漫画や小説の世界みたいに、ことはうまく運ばない。


翔さんがあたしを求めてくることなど……。


やばい。朝から思考が暗い。


気を紛らわせるつもりで横を向いたら、横たわっている翔さんの姿が目に入った。


一緒に寝て欲しかった……と言えば、翔さんは困惑の表情を見せるだろう。


寝顔くらい、見てもいいよね。


運よく翔さんはこちらを向いて寝ていた。



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