【隆太side】


次は障害物競走。


やるつもりなんてなかったのに健志が勝手に言うから。


大体なんで俺がやらなきゃいけねぇんだよ。


「……めんどくせ」


そうつぶやきながら、仕方なく待機場所へと向かった。


「ルールは練習したときと同じです。それと……」


係りの女が説明しているのを聞くのも面倒で。


「……以上です。それでは、もうすぐスタートですので準備してください」


言われた通りにスタート位置に着く。


『それでは、障害物競争スタートです!』


先生のピストルの音で始まった。


「はぁ……」


こんなの余裕だっつーの。