パンパンパンと、乾いたピストル音が晴れ渡る空の下で響いた。

今日は我が高校の体育祭。

最近まで体育の授業は体育祭に備えての練習が続いていて、今日はその本番だからと張り切っている生徒の姿が多く目につく。

運動が苦手な私は、騎馬戦という競技でどうにか落ち着くことが出来たのが幸いだ。


「宣誓!」


校庭に体育祭運営委員長のハキハキとした声が響き渡る。

いよいよ体育祭の幕が上がった。

私はよっちんと一緒に自分のクラスのスペースに座ると、赤いハチマキをカチューシャのようにして頭に締め直す。

このハチマキの色はチームの色だ。

学年問わず、A・B組は赤、C・D組は青、E・F組は白にわけられていて、色別対抗戦となっている。

学年の壁を越えて優勝の為に盛り上がるのは、小中高、どこの学校も大体同じだろう。