姉・沙希の攻撃の後、海斗と同じ回答をしてしまった自分に

いや、いくらなんでもそれはないだろう、とダメ出ししていたら

「寝るから」

と言い放った海斗に首根っこを掴まれて連行された

連れてこれたのは、何もない海斗の部屋

ベッドの下に布団が敷いてある

さて、どっちが布団で寝るか

「いや、海斗ってこんな気持ちなんだね、いつも」

初、紗雪からの攻撃を受ける海斗の気持ちが分かった瞬間だった

「その言葉、そっくりそのまま返す」

不機嫌そうにベッドに腰掛ける海斗の隣に腰を下ろす

「あ、そうだ。海斗」

薄暗闇の部屋に浮かぶ壁を見つめていたしるふが、ふと思い出したように告げる

「朝あたふたしてて言ってなかったと思うから、」

言葉を切ったしるふが視線を海斗へと移す

ぶつかるのは、漆黒とブラウンの瞳

「どうぞ今年もよろしくお願いします。…4年目だね」

改まって軽く頭を下げてから嬉しそうに笑うしるふに、

口だけで微笑む