☆詩依Side☆

――――――――放課後

「シイちゃん音楽室いこー」

ちょこちょこと私の席に近づく静。

あー部活か…!めんど…
そうそう、静も吹奏楽部なんだ♪ちなみに穂美は帰宅部。

「じゃ行こっか」

「うん!」



―――――――――音楽室

いろんな楽器の音が部屋に響いてる。

私は少し古びたケースからトランペットを取り出した。

これは小学生の時に楽器店をやってた伯父さんからもらったもの。

ずっと大切にしてるんだ♪
よし!音出ししよー…


「みんな!!集まって!」

部長からの号令。ん…?なんだろう…??

部屋が一気にしんとなり、みんなが所定の椅子に座る。

顧問の小森先生が真ん中に立った。どうやら先生の話みたい…長かったらヤダな…


「こんどのコンクールで演奏する曲の"ソリ"を…」

ん…?ソリ?

あ、ソリとは2人のソロのことなんだ。



「ドラムの佐伯とトランペットの萩原にやってもらう」



え…?

えええええええええええええええええッッ!!!!????

わ、私と徹っ!?


周りから歓声の声。

「いいな?」

「はい」

「は、はひぃっ!!」

思い切り裏返った私の声にみんなが笑う。

びっくりだけど…やっぱり嬉しい!!

先生からソリ用の楽譜を受け取る。

頑張んなきゃ…!

ふと徹を見たら偶然にも目が合った。


『頑張ろうな』

『うん』

『後で2人で練習しよう』

『あ、いいね!』


口パグで会話する。

ソリするなら徹が相手ならやりやすいしね!!

よーし!!やる気でてきた!