「せぇーのっ!
ハッピーバースデー!」


パンパンッ!

パチパチ~!





………うるさい音に目を開ける。



ゆっくり起きあがると全員、
ものすげぇ笑顔で俺を見ていた。



毎年こうだ…、もう驚きもしねぇ。


誕生日になると、家族のテンションが
異常じゃねえのかってくらいに高い、
まじで。



もう祝ってもらって
嬉しい年じゃねぇのに…。





「柚子君何歳になったんですか?」


母さんがどこから持ってきたのか
マイクを俺に向ける。



「14………」


正直朝からこの
テンションはだるい。



「おら柚子!今日は俺、
仕事休みだから夜遊園地いくぜ!」


夜…?

遊園地…?


まだ起きてない脳が?をつくる。


「あんた顔洗いな!」


結乃はクラッカーの後片付けを
しながらタオルを投げつけてきた。