Side彩華


ゆっくりと下駄箱を開ける。


「ない....。」


そこにはいつもの紙はなかった。


あの雷事件から早一日。

今までのことが嘘かのように時間は進んでいる。


まるで私に嫌がらせをしていた女子たちがいなかったかのように。


「おはようございます♪彩華先輩♪」


ビクッ


私に可愛らしく声をかけて来たのは侑李くん。


どっどうしよう。

あれ以来、侑李くんの顔、まともに見られないんだよね.....


「挙動不審すぎますよ、先輩。」


おろおろする私を見て楽しそうに笑うと侑李くんは私の隣にやって来た。


ドクンッ


それだけで高鳴る鼓動。