「ただいまー。」

いつもより早めに、帰って来た。



「お帰りなさい、
静夜。」


母さんが玄関で迎えてくれる。



私ん家-天瀬家は、美男美女が多い。



まぁ、私は例外だが。



目の前にいる母さんも、子持ち主婦とは思えないほどにキレイで若い。



ちなみに、父さんも今はココにいないが母さん同様若くてキレイな顔をしている。


「静夜、
応接間に行きなさい。


おじいちゃんが待っているわ。」



「わかった。」



母さんにバックを頼んで、応接間に向かった。



応接間は、祖父-天瀬繁守(アマセシゲモリ)の部屋の隣。



ちなみに、家では繁ジィの部屋と応接間は和室である。



応接間の前に着き、廊下に正座する。


「じい様。
静夜です。」



襖の向こうにいるであろう繁ジィに、声をかけた。



「入りなさい。」


「はい。
失礼致します。」



返事をして、中に入る。



「じい様、ご用件とは?」



応接間をちらっと見渡すと、和風を着たご老人が優しそうな表情で私を見つめていた。



年は…繁ジィと同じ位か?