「さっきはびっくりしたよぉ、未央全然帰って来ないんだもん」 早苗はあたしの前の席に座ると、そう言った。 「ごめん……それがね?」 あたしは要がいた事を早苗に言おうとしたけど、そこで口をつぐんだ。 さっきの事は秘密にしておこう。 要とあたしの、2人だけの秘密に。 「……未央、怒ってる?」 心配そうにやって来たのは、マナだった。