「あんた・・・なに、赤くなってんの?」


「へ?」




テーブルで、眠っている要を見ていたあたしは、早苗の方へ向き直った。





「今、なんかやらしい事考えてたでしょ?」



早苗は、あたしの顔を覗き込んだ。



「な!なに言ってんの?は・・・早く課題やっちゃおっっ」



あたしは、目の前の教科書を当てもなくめくった。



「・・・未央ってさ、ほんと嘘つけないタイプだよね」


早苗は、必死に笑いを堪えている。



「さーなーえ~~」



その姿を見て、机にペンを置くと、消しゴムのカスを早苗に投げつけた。








「あたし、ちょっと、トイレ言ってくんね」



ひとしきり早苗はあたしの事を笑うと、鞄を持って行ってしまった。









・・・・・・・・











後ろを見てみる。





要・・・まだ寝てるのかな。




でも、なんで図書館なんかに―――?