帰りたくねぇ…


こんなに満たされた気持ちは久しぶりだった。




俺はゆっくりと車を走らせた。


信号が赤になると嬉しかった。


わざと混んでいそうな道を通った。





家が近づくと、矢沢はため息をついた。


こんなにも優しくて良い子なのに、大きな悩みを持っている。

俺はそれをどうすることもできないのか…