――――カキーンっ☆




はい出た、ホームラン。



予想通りって感じ…。



綾斗くんのことは真紘には黙ったまま、



あたしは部活の邪魔にならないように、少し離れたところに移動した。



それでも、ハッキリ見えるあのボール。



ホント…、恐ろしいよ、



あたしの幼なじみは。



あたしと、グラウンドを挟むフェンスに指をかけて、



じっとその姿を見た。




「もーえっ!」



「へっ!?」



「どした?
なんか黄昏てたけど(笑)」




後ろから円香がポンッと肩を叩いてきた。



びびったし…。



でも、『黄昏てた』って何さ。