私は屋上へ掛け上がる。

ドアを開けた時に雨で濡れる身体。乱れた制服。正気でない狂った表情。


一歩、一歩と歩き進める。
やっと開放される、と。


今までの散々な日常から逃げられると思うと、涙が溢れる。

携帯のディスプレイを再び見つめれば『今すぐにでも』と頷いた。





――――――『ばいばい』



私はこれ以上に無い笑顔で飛び降りた。