………ああ。


一体何がどうなって、こんな事態になったんだろう。


「紀……紀右?」


「紀右ちゃんどうしたの?具合悪いの?」


お姉ちゃんと千梨さんが、気遣う様に遠慮がちに声をかけて来る。


なぜなら私の周りには、大量のよどんだオーラが漂っている為だ。


「ハァ~~~~……」


長ーーいため息を、重苦しく吐く。


「すみませんね、空気重苦しくしちゃって………」


へッと遠い目をして、ボソッと呟いた。


「何かあったのか?お前」


「悩みがあるなら相談に乗るわよ?」


「太陽君…みやびちゃん……」