あれから、半年後。 「マスター、飲みに来たよ」 あたしはお店のドアを開店と同時に開けた。 「おうっ。いらっしゃっい」 マスターが笑顔で迎えてくれた。 カウンター席に迷うことなく座る。 「ビールでいい?」 「うん!あと、枝豆頼みます」 マスターが差し出してくれた、おしぼりで手をふきながら注文をした。 今日は金曜日。 仕事が終わり、会社の制服から私服に着替えるなり家を飛び出し、即行でこのお店に来た。