晴れて、

家に帰ることになった私。

・・・

こっそり、

孝明の車のカギをもらい、

先に車に乗って待っていた。

・・・

しばらくして、

仕事を終わらせた孝明が、

車に乗り込んできた。

「お待たせ」


「お疲れ様でした」

私の言葉に、

微笑んだ孝明。

・・・

「よくよく考えたんだけど、」

「・・?」

「美晴が俺んちで住むのは、

たくさんの物を運ばなきゃダろ?」

「そうですね」

「オレの方が、明らかに身軽だし、

やっぱり、美晴の家で、

美晴が完治するのを、待つ方が、

得策かと思う」

…確かに。

女より、男の方が、

荷物は少ない。